今日はわが家の自家製ミックス粉をご紹介します。
Photo by Yoshiki Hase
『自家製ミックス粉でつくる、なつかしいママの味』より
自家製ミックス粉とは、
おうちで作る、粉ものベースのこと。
つまり、家でつくるパンケーキ/ホットケーキミックスです。
「いっぱい市販のホットケーキミックスがあるし、
それでじゅうぶん美味しいのに、どうして家で作るの?」
という質問もよく受けます。
理由はたったひとつ。
「家でつくると安心だから」。
小麦粉や砂糖を自分好みのものを使えますし、
なによりも、ベーキングパウダーを選ぶことができます。
ベーキングパウダーに含まれるアルミの害については
新聞などでも報道されたことがありますが、
(市販のホットケーキミックスに含まれるアルミニウム量は
ホットケーキ一枚分で幼児の一日許容量を超えてしまう、と言われます)
http://oyako-gohan.seesaa.net/article/167918747.html最近、生協や一部の商品では、
アルミニウムフリー(アルミニウムを含まない)のベーキングパウダーを
使用したホットケーキミックスも販売されていますが、
まだまだ市販品のなかには、
従来のアルミニウム含有ベーキングパウダーを使用したミックス粉がたくさんあります。
そこで、アルミニウムフリーのベーキングパウダーを使って
自分でミックス粉を作ろうよ、と出したのが
『自家製ミックス粉でつくる、なつかしいママの味』(マーブルトロン刊)でした。
この本へのお問い合わせは、ちょくちょくいただくのですが
残念ながら、いま現在は絶版状態です。
なので、こちらのブログで、少しずつ内容について
お知らせしていこうと思います。
自家製ミックス粉のよい点はほかにも。
☆卵と牛乳をたすだけで、手早くパンケーキ、ホットケーキが作れる
☆香料を添加していないので、いろいろな料理・お菓子に使える
☆ミックスしたときにふるうので、そのままお菓子作りに使える
☆かんたんおやつ作りの幅が広がる
☆小麦粉、砂糖をすべて吟味できる
☆小麦粉を控えたいときには、米粉を代用できるなどアレンジは自由自在
などなど。
日頃、わたしがご紹介している焼き菓子レシピでも
実はミックス粉を使えば、さらにかんたん! というものがいくつもあります。
もうひとつ、大きなポイントが、
☆一般のホットケーキミックスを使ったレシピにも流用できる「自家製ミックス粉って言われても、パンケーキやホットケーキ、
そのほかは、本に載っているレシピしか作れないんでしょ?」
と思われるかも知れませんが、だいじょうぶ。
この配合で混ぜるだけで、自然な味の安心ホットケーキができ、
ホットケーキミックスを使ったレシピもそのまま作ることができるのです。
市販のホットケーキミックスは、たいていバニラ香料が添加されているため、
ホットケーキとして食べるには美味しいのですが、
ほかのお菓子や料理に応用すると、その香りが邪魔になることがあります。
ホットケーキミックスを使ったレシピの本などを見て作って、
ちょっとがっかりしたことってありませんか?
ご紹介するミックス粉は、ホットケーキミックスから香りをとり除き、
安心素材で作るもの。
一般的なホットケーキミックスは1袋200gですが、
このミックス粉は1カップが約100g。
2カップで、ホットケーキミックス1袋に代用できる、というわけです。
さて、その基本のミックス粉の配合は。
<基本の自家製ミックス粉>(作りやすい量。 パンケーキ 約20枚分 出来上がりは5カップ強)
薄力粉 500g
ベーキングパウダー 大さじ1と1/2
砂糖 大さじ5
を混ぜあわせて、粉ふるいでふるうだけ。
これをパンケーキ、ホットケーキ、お菓子類に活用していくのです。
(長くなりますが、下に安心素材の選び方を書いておきます)
粉を計る手間なく焼けるので、朝や休日に、気楽にパンケーキを焼くことができます。
Photo by Yoshiki Haseおすすめのパンケーキのレシピをご紹介しておきます。
ヨーグルトを入れるのがポイント。
アメリカのパンケーキにはバターミルクという酸味のある乳製品を使いますが、
その味に近づき、ふわっと焼き上がります。
プレーンパンケーキ<材料>
(直径10センチ 4枚分)
自家製ミックス粉 1カップ(薄力粉 100g、砂糖 大さじ1、ベーキングパウダー 小さじ1)
+卵 1個
牛乳 100cc
プレーンヨーグルト 50cc
バター 20g
(仕上げ)バター、メープルシロップ
<作り方>
1. ボウルに卵を割り入れ、牛乳とプレーンヨーグルトも入れて泡立て器でよく混ぜる。
2. ミックス粉を入れ、よく混ぜ合わせる。
3. フライパンを中弱火であたため、バターを溶かす。溶けたバターを生地に入れて混ぜ合わせ、おたま1杯分をフライパンに流し入れる。
4. 表面がぷつぷつしてきたら、フライ返しでいちど持ち上げる(そうすると気泡がつぶれてなめらかな仕上がりに)。端が乾いた感じになってきたら裏返し、1分ほど焼く。
今後も、自家製ミックス粉を使った
お菓子やお料理をご紹介していきますので、お楽しみに!
<粉の選び方>薄力粉は、米粉で代用してももちろんOK。
その場合には、粉ふるいも必要ありませんので、
砂糖とベーキングパウダーが全体によく混ざるよう泡だて器で混ぜます。
薄力粉であれば、国産でも一般的な薄力粉でもお好みで選んで下さい。
ポストハーベストの問題などを考えると国産を選びたいところではありますが・・・。
<砂糖の選び方>雑味を取り除いた味が必要とされる和菓子・洋菓子には
まっ白に精製したグラニュー糖や白砂糖、ザラメ糖などが使われますが
家庭でつくる、子ども向けのお菓子ならば
できれば茶色いお砂糖、洗双糖やきび糖、てんさい糖などをおすすめします。
白砂糖に精製する過程で失われる、ミネラル分が豊富だからです。
「三温糖」という名前の商品には要注意。
一般的にスーパーで売られている「三温糖」は、見た目はきび糖と同じですが、
きび糖に含まれているはずのミネラル分がかなり欠如しているものが多いのです。
その理由は、三温糖という言葉があらわす通り
砂糖の加工過程で、三度温めて取る糖だから、という説もあります。
つまり、砂糖をとり、砂糖をとった残りカスなのだとか。
茶色い色は精製度が低い、黒糖に近いから茶色いのではなく、
焦げて茶色くなっている場合があるそうです。
あとは、茶色くするためにカラメル色素が添加されている商品も。
買うときには、裏の成分表もよくよく見て下さいね。
一部の生協などで売っている商品は「三温糖」という名前ですが
いわゆる「きび砂糖」と同じ製品であるようです。
<ベーキングパウダーの選び方>上にも書きましたが、従来のベーキングパウダーにはアルミニウムが含まれています。
その含有量は、市販のホットケーキミックスで焼いた場合、
ホットケーキ一枚分(市販のミックス50g分)で幼児の一日許容量を超えてしまう、
というデータがあるそうです。
ただ、この記事が出たのは2010年。
この頃に比べると、アルミニウムを含まないホットケーキミックスや
ベーキングパウダーもずいぶんと増えてきました。
一回に取る量は微々たるものではありますが、
やはり小さな子どもの体の負担になりそうなものは取り除きたいですよね。
ましてや、子どもたちの大好きなホットケーキや蒸しパンには
かならず使われるベーキングパウダー。
注意して選びたいと思います。