またしてもパン粉料理を作りました。
里芋巻きフライ。

どうしても食べてみたくなって、
作ってみました。
ゆで里芋を豚薄切り肉で巻いて
フライ衣をつけて揚げます。


さっくりとした歯触りの中に、ねっとりとした里芋。
想像の通りの美味しさで大満足です。
里芋は皮をむいて半分に切り
うす〜い醤油味で10分ほど煮ます。
この煮た里芋でも十分に美味しかったのですが、
蒸した里芋を巻いてもよかったかなあ。
いわゆる「衣かつぎ」です。
煮た里芋の美味しさとはまた違う、
ちょっぴり土くさいような力強い香りが楽しめて大好きなのです。
皮をむいているときに
「あ、蒸せばよかった」
と気づいたのですが時すでに遅し。
(蒸し里芋は皮ごと蒸してから皮をむきます)
今回はひとまず、煮た里芋で作ってみました。
次回はぜひ蒸して作ってみようと思います。
電子レンジで加熱するのでもよいかも。
いろんな味を加えずにシンプルに仕上げる、素朴すぎるくらいの味がうちの料理の基本。
シンプル調理で美味しさを最大に引き出すために、
仕上がりの味を想像しながら
これはどうかな、それはどうだろう、といろいろ試してみるのが楽しいのです。

里芋巻きフライは、外ではまず売っていないので
わざわざ作る価値は大ありです。
家でしか食べられないものを作ってこそ料理の醍醐味だと思いませんか?
それにしても、ついこないだまで
「食べたいものが浮かばない」
なんて書いていたのに、
→ 「同じものを食べるのは悪いこと?「ごはんは何にしよう」をいちど捨ててみることについて」
「どうしても食べてみたかった」
と、里芋を煮て肉でまいてフライ衣をつけて、と
わたしにしては最大級に面倒な作業を嬉々としてやったのだから
最近また食べることが楽しくなってきたのかな、と嬉しい。
「ごはんは何にしよう」
と迷うことを捨ててみたからこそ、すっきりして、
また食べ物のことを考えるのが楽しくなったのかもしれません。
年末に書いた
「もうおせちやめていいですか」
と「おせちや帰省先「お正月の正解」を探し続けた20年を振り返る|コロナ禍でのお正月を迎えるまでのこと
を読んで
「本当に救われた。
いちど「やめた!」と決めたら、
慣習としてのおせちではなく、自分の意思が詰まったおせちを、
自分がお正月に休むための本来の意味のおせち料理を
自分のために作ることができました」
と友人が熱いメッセージをくれました。
土井義晴さんの『一汁一菜のすすめ』を読んで
肩の荷が降りたと号泣したあと、
猛然とまた料理を作り始めた人の話も聞いたことがあります。
料理が好きな人でも、それが毎日の義務になると苦しくなる。
でも、
「こうしなくちゃいけない」
という縛りや思い込みがなくなったときに、
本当に自分がしたいことが見えてくるのではないかなと思います。
それで本当に無理に料理をするのをやめてもいい。
ああ、やっぱり料理が好きだったんだな、と気づいてもいい。
ちょっとしたきっかけで、
自分の考え方がシンプルに整理されると
また料理は楽しくなるなと実感しているところです。