2021年01月11日

プラハは漫画『モンスター』まんまの街だった〜チェコ風のクレープとは?



久しぶりにチェコ風クレープを作ってみました。

2013年に子どもたちを連れて3週間チェコに滞在したとき、
知人から習ったもの。

バターでカリカリに焼いたパン粉
ヨーグルト
ベリーソース
砂糖をかけるのがチェコ風なんだそうです。


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思い出の味だからか、うちの子たちは大好き。

ヨーグルトでなく、本当はもう少し油分の多い
サワークリームに近いスメタナというクリームを添えると教わったのだけど、
普段は水切りヨーグルトで代用しています。


クレープは、少し厚めに。
パンケーキとの中間くらいに仕上げてもっちり食感を出すほうが
かりかりパン粉+ヨーグルトとは相性がよい気がします。


もっちり厚めのクレープ(直径20cm 6〜8枚分)


卵 2個
砂糖 大さじ2
牛乳 300ml
薄力粉 200g(2カップ)
バター(菜種油でも) 大さじ2

1 ボウルに、薄力粉と砂糖を入れ泡立て器でよく混ぜる。
2 牛乳を加えて混ぜ合わせ、卵も割り入れてよく混ぜ合わせる。
3 溶かしバター(菜種油)を加えて混ぜ合わせる。
4 フライパンを中火で熱し、バターか菜種油(分量外)を広げ、3を流し込んで焼く。




一昨年、東京都文京区主催の
「世界の料理をつくろう」講座でも作ったデザート。


「初めての味!
 想像できなかったけれど、本当に美味しい」

「家でパンケーキなどでも試したい」


と、講座でも大人気でした。

かりかりパン粉とヨーグルトの組み合わせに警戒される方もいらっしゃいますが、
いちど食べると、その美味しさにはびっくりされます。
日本の食材でかんたんに作れ、
変わったスパイスなどを使っているわけでもないので
日本人の口にも、実はよく合うお菓子です。

フライパンにバターを溶かし、バターの倍量くらいのパン粉を入れ
うっすらきつね色になるまで炒めます。
そのパン粉のかりかり感と、上からかける砂糖のじゃりじゃり感の組み合わせが楽しい。
そこに少し酸味のあるヨーグルト(サワークリーム)が混じり、
素朴だけれど、ふくよかな美味しさが生まれるのです。

お好みでヨーグルトをホイップクリームに変えても。
日本人のイメージするスイーツにより近づきます。



講座のときには、下の写真のように「クネドリーキ」で作りました。

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「クネドリーキ」とは、
肉料理や、下の写真のチーズフライなどに
主食として添えられる、ゆでパンのようなもの。
クレープやパンケーキのほか、そのクネドリーキの残りものにも、
かりかりパン粉、ヨーグルト、ベリーソース、砂糖をかけて食べるのだそうです。


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このクネドリーキ、小麦粉だけで作ることもあれば
ゆでたじゃがいもと小麦粉を混ぜて、イタリアのニョッキのような生地で作ることも。
いずれにしても、大きななまこ形にまとめ、大鍋で20〜30分かけてゆで、
切り分けて食べるのが特徴。
作り方によって、もっちりにも、ふんわりにも仕上げられるユニークな主食です。

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チェコに滞在中、レストランでもよく食べました。



浦沢直樹のマンガ『モンスター』の中に


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こんなシーンがあります。


「今晩のお食事、クネドリーキでよろしいですか?」

「ああ……アナさんのクネドリーキは、みなの大好物だ」

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読んだ当時、チェコ好きの友人が
「クネドリーキはメニュー名じゃない!」
と言っていたことの意味を、
チェコで実物を見て初めて実感したものです。
クネドリーキは、単体で食べることはできない白米みたいなものでした。

(それにしても『モンスター』は名作です! 読んだことのない方はぜひ。
 
 ちなみにチェコに初めて行ったときの感想は
 カフカの『城』の世界まんまやなあ、と、
 『モンスター』でも見たまんまや! でした。
 本で読んだイメージと、マンガで読んだイメージで
 わたしの中でのチェコ像は出来上がっていたわけですが
 それがほぼ実物と相違なかったことに感動しました)
 



主食がそのままデザートに応用されるのは面白いですよね。
日本のお米にはあまりないアレンジです。
(五平餅などはありますが)


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以前、フィンランドの料理教室に参加したときにも
やはり、残ったパンはプディングにしていました。


パンプディングやフレンチトーストなど、
ヨーロッパ各国のパン類の活用法は、聞くたびにその知恵に感心します。


と、ついついまた長くなってしまいました。

いつも長話におつきあいいただいてありがとうございます。
食べものの話って、ほんとに尽きないんですよね。




posted by しょうこ at 00:00| Comment(0) | __|- 食のはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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