あけましておめでとうございます。
「今年はおせちはやめる!」
と12月30日になって、急にバタバタしたものの
結局、予定の半分くらいだけ作ってしまいました。
でもやめると一度は言った以上もっとデイリーな感じに仕上げようかなとか、
やっぱりお正月だし漆の器も出そうかなとか、
朝から迷いまくる私を見かねて
「やめるやめる詐欺だね」「完全におせハラじゃん」
(おせちハラスメントとは。
私がおせちに囚われてるって意味でしょうか)
と笑いながら子どもたちが盛り付けてくれ
その横で
「おせちなんてやめればいいのに。
儀式とか行事とかもういらないんだよ!
慣習とかつぶしてしまえばいい!!」
と
「決まりごとや慣習にすべて疑問を持て」派の夫が言い続けるというカオスの中、
2021年もスタートしました。
結局、私のこじらせに家族を巻き込んでしまいました。
どうせやるならすっきり楽しくやればいいのにね。
数年前に比べると、
明らかに種類の少ないおせちですが
でもようやく付き物が落ちた心地です。
「やる」「やらない」の二択ではなく
「その中でやりたいことだけやる」というチョイスがあってもいい。
人生ってそんなグレーのシェードの中にほとんどのものはある気がします。
考えすぎない。
シンプルに生きる。
を目標に、今年は頑張りたいと思います。
*****
2020年はたぶん、みなさんそうかと思うのですが
公私のバランスでいうと、家で過ごす時間が圧倒的に増え
「私」の時間が多くなった一年でした。
ステイホーム期間中に、母として頑張らなくちゃ、という思い込みを手放し
(よかったら、こちらのエッセイも読んでください。
「おかあさんやめてみた」をやってみた話)
こうして自分の家事や料理への縛りをほんの少し手放せたことで
料理をすること、暮らすことなどの意味を
あらためてじっくり考えることのできた年となりました。
★お仕事的には、
新しくコラム/エッセイの連載を始めたことが大きな変化となりました。
これまでも料理と一緒の原稿を書くことはよくあったのですが
純粋に文章だけのコラム/エッセイは初めて。
本の原稿はいつも書いているし、
ライターとしてのお仕事でもよく書いているのですが
それとはまったく違う緊張感で、でもとても楽しく書いています。
2021年は、エッセイを引き続き書いていきつつ
もっとわかりやすく作りやすいレシピと
それをより楽しんでいただける話とを
お届けできるよう取り組んでいきたいと思います。
セミナーや講座については、
昨年は料理教室は主催会場の意向で、すべて中止に。
2021年も8月までは休止が決まっており、
いまのところ、再開はまだ考えていない状況です。
zoomなどでやってみては、というご要望もいただきますので
また決まりましたら、お知らせさせてください。
楽しみにしてくださっている方、本当に申し訳ありません。
そして、ありがとうございます。
外部からお受けしているセミナーについては
集合での開催はすべて中止になったのですが、代替として
動画配信とzoomでの開催を体験させていただき、
今後、動画やzoomの活用を検討するいいきっかけになりました。
2021年、こちらも課題として取り組んでいきたいと思っています。
★プライベートでは、
中学のPTAの仕事をうっかり引き受けてしまいました。
それにのんびり取り組みつつ
2021年は子どもたちの高校大学のW受験の年でもあります。
食べたいものを作る。
食べさせたいものを作る。
その基本に立ち返り、力強く子どもたちを見守り、
独り立ちを後押しする生活を作りながら
またその様子もお伝えしていければと思います。
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さらに個人的なお話をさせていただくならば。
2019年夏に開腹手術を受けたのですが、
その後の調子を戻すのに費やした一年でもありました。
(
そのときのブログ → リンク)
「開腹手術は普通に動けるようになるのに半年。
ほんとの本調子に戻るのに1年」
と手術を受けたことのある方たちから聞いてはいたのですが
それは本当だったなあ。
が実際にその時間を過ごした実感です。
術後半年が経ち、そろそろ調子が上がって来たぞ、と思い始めたところに
半年の運動不足がたたり、膝を痛めてしまいました。
その治療に励みながら、少しずつ仕事のペースを戻していたところに
思わぬコロナ禍でのステイホーム生活へ。
結果的には、否応なしに撮影仕事などが減った自粛期間中に
術後1周年が過ぎていったのだから、
ゆっくり療養できてラッキーだったとも言えますが
1年を超えたところで一気に体力気力が戻るわけでもなく、
ギアを上げていくことに今年1年を費やしてしまいました。
本当に、体力は=気力で。
体力が落ちている時期には、一日が恐ろしいほどの速さで過ぎていきます。
何をしたのかわからないほどあっという間に1週間が過ぎている、
なんてこともしょっちゅうでした。
料理も作ろうと思っても、
体力が続かない、気力が続かない。
りんごひとつ買うのにも
「これを家まで持って帰れるのか?」
と迷うような生活を初めて経験しました。
(
そのときのブログ → リンク)
闘病中の方むけのレシピのお仕事もひとつしているのですが
その患者さんたちの辛さを、
初めて身を以て少しだけ実感することができたなと思っています。
幸い、わたしの体調は上向きになる一方で
患者さんたちの気持ちがわかる、なんて言うのもおこがましいのですが……。
2020年のクリスマスの日、クリスマスの材料と年末の野菜と、
とんでもなく重い荷物をよいしょと肩に下げて自転車に乗った瞬間、
当たり前のようにたくさん買い物をして
抱えて帰れることがどれだけ幸せなことなのかと
涙が出そうになりました。
(ほんとにちょっと涙が出ていたけれど、
マスクの生活はいいですね。
泣きながら自転車に乗っていてもあまり目立ちません。たぶん。)
しっかり動けることの幸せを噛み締めつつ、
今年はしっかり、フルスピードで頑張っていきたいと思います。
本年も応援していただけると嬉しいです!
どうぞよろしくお願いいたします。