週末は、世田谷区のネウボラ・フォーラム主催の
子育て支援勉強会に行ってきました。
テーマは「ひろば」づくりの重要性について。
その中で、フィンランドのネウボラについても教わりました。
フィンランドの「ネウボラ」ってご存知ですか?
わたしは全然知らなかったのですが、最近、子育て業界では話題なのだとか。
9月に開催された大きな「ネウボラ・フォーラム」の
詳細な記事が日経DUALにあがっていたので、
詳しくはこちらをご覧下さい。→こちら
【ネウボラとは】
助産師と保健師が主体となって、
妊娠期から子育て期までを一貫して見守るサービス・施設で、
フィンランドでは1944年に国で制定された制度なのだそうです。
一人の助産師が妊娠期から一対一でつくことにより、
一貫したワンサービスを行い、様々な問題を早期発見できるサポート体制なのだそうです。
特に重要とされる、産後1〜2ヶ月の間には
かなりきめ細やかなサポートがつき、訪問などもあるのだとか。
妊娠期からひとりの担当がついて話を聞きサポートして信頼関係を築くことで、
問題を早期発見、という発想にはなるほど〜、と感心しました。
日本でも、産後に保健師さんの訪問制度はあるかと思いますが
正直、産後でいろいろと大変なときに
見ず知らずの保健師さんに来て頂くのは、精神的に負担です。
実は、わたしはその制度は面倒で利用せず、
子どもたちは二人とも、保健師さんの訪問は受けませんでした。
(一人目のときには、産院から助産師さんが一度来て下さいましたが)
その後も、BCGを打つ4〜5ヶ月健診や1歳半健診などがありますが、
そこで急に
「あなた、子育てで困ってませんか? 保健師が訪問しますよ」
と言われても
「はい、お願いします」
とは言いづらいですよね。
育児で煮詰まっていればいるほど、警戒心も強まるだろうなーと想像します。
日本では、その年齢に応じて、対応してくれる部署がどうしてもバラバラ、
途中まで面倒みた人も、次の部署に手渡してしまったあとには
「個人情報保護」という名のもとに、
のちのちをフォローすることができない体制になっている、というお話も。
フォローしたい人が最後まで見届けられない、
というのはとても残念な気がするし、
まだまだまだまだ改善の余地があるなあ、ということを知らされました。
フィンランドのネウボラ、何よりも感動したのは、
そもそもは民間から1920年代に始まった草の根運動だったのが、
44年に制定されるまでに成長したのだとか。
1917年にロシアから独立、翌年は国内で割れて内戦。
疲弊し切った国をなんとかしたい、と向かったのが
母親支援、赤ちゃん支援だった、という発想に豊かさを感じます。
昔、雑誌にいたころに教育特集で、
教師一人ひとりに大きな権限を持たせて(場合によっては教材も手づくりで)
教育させる、という「フィンランド教育」というのを載せましたが
「わたしの仕事はここまで」と制限してしまわず
一貫して責任を持って生徒を教え成長を見守る姿勢は、
ネウボラ風土が生んだ教育法なんだなあ、とあらためて納得できました。
ちなみに、フィンランドではなぜ、
妊娠期から育児期まで、同じ担当者で移行できるのか、という理由には
1 ほとんどの人が、助産師と保健師を兼ねる。
(つまり両方の資格を持っているから、途中でバトンタッチする必要がない)
2 比較的、小さなコミュニティ単位でネウボラは設置されているため、
一人あたりの担当人数が抑えられている。
という点が挙げられるようです。
時間をかけて関係性を作り、責任を持って経過を見守る。
ひととの関わりってそういうことなんだと思いますが、
そういうコミュニティが(特に都心では)希薄なんだ、
という問題をあらためて知らされた気がします。
小学校で見聞きする話も、思わずため息、な話もたまにあります。
地域やまわりとの関わりで自分は生活し、子どもは育って行く、
という意識はなくさないようにしたいなあ、とあらためて考えた週末でした。
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